マリンのシャツ 異郷の妖精・イザベル・アジャーニの歌う悲しみ

美しかった・・・イザベル・アジャーニ💛フランス女優ながらアルジェリア移民とドイツ人の血を引く彼女、異郷の妖精・神秘と狂気のヒロインといったイメージで日本のフレンチシネマファンの間で大人気だった。そんな彼女がセルジュ・ゲンズブールの歌を歌ったのがこちら。もう30年以上前のアルバムなのか。マリンのシャツってタイトルが素敵。♪プールの底に触ったの 小さなマリンのシャツを着て ほつれっぱなしにしておいたあなたからのプレゼント 私は見捨てられているみたい 私の目がマリンブルーなのはプールの底にいる時だけじゃない あなたはその目を見つけて私のところにやってきた 底に触れるまでの間 私は後ろ向きで沈んでいく 底で起こることに気づかないまま プールの底で溺れて 誰もあなたを見つけない 小さなマリンのシャツ 絡みついてあなたを抱いた もう引き返せないところで いわば私たちの愛の限界で♪恋人から贈られたマリンブルーのシャツを着て、プールの底に沈んでいくってヴィジュアルがまた素敵。去っていった恋人を思う切ないバラードだが、私は内容よりも濡れた髪のアジャーニがマリンブルーのVネックのセーターを着て遠くを見つめているアルバムジャケットが何より好き。

他には彼女をスターダムに押し上げた”アデルの恋の物語”の主人公を思わせる、恋に取り憑かれた女性が絶望的に放浪する姿を歌った”Ohio”、ディビット・ボウィへのオマージュ”Beau oui comme Bowie”(ウィが韻を踏んでいるところがゲンズブールっぽくっておしゃれ。ボウィのことを、少しオスカー・ワイルド、少しドリアン・グレイ、冷たい閃光と氷のようと歌う)などが好き。女優の歌って台詞っぽいと言おうか独特だ。歌唱力より表現力。ゲンズブールは声量のあるいかにも歌手って感じの歌い方が嫌いで、だから女優と仕事をするのが好きだったそうだ。女優に慣れていないことをやらせると不思議な魅力が出て、それが彼の審美眼に適っていたのだとか。先日ルイ・ヴィトンに行ったら店内にBeau oui comme Bowieが流れていたので驚いた。おそらくデザイナーの二コラ・ジェスキエールのミューズであるシャルロット・ゲンズブールからのゲンズブール繋がりだろう。ちなみにこのマリンのシャツ、リュック・ベッソンによるビデオクリップもおしゃれで話題になった。アジャーニっていつも今にも泣き出しそうな顔をしていて、それが何とも魅力的。

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